放課後等デイサービスや児童発達支援事業を運営する上で最も重要な人員は児童発達支援管理責任者です。
児童発達支援管理責任者がいなければ事業を始めることはできませんし、事業を行っている途中でいなくなってそれが継続すれば、いずれ減算となってしまいます。
特に、令和4年度から実践研修を受講していない方は、サービス管理責任者として配置できなくなっています(経過措置あり)ので、ご注意ください。
経過措置が設けられているとはいえ、経過措置期間中に実践研修や更新研修を受講できなければ、児童発達支援管理責任者として配置できなくなりますし、新たに採用した方についても、経過措置期間中に実践研修の受講が可能かどうかを確認して採用しなければなりません。
ですので、児童発達支援管理責任者予定の方が要件を満たしているのかについては事前に、必ず申請先の担当者様にご確認ください。
児童発達支援管理責任者の要件
児童発達支援管理責任者となるための要件としては、必要な実務経験があることと、児童発達支援管理者責任者研修(基礎研修及び実践研修)を受講していることの2つの要件を満たしていなければなりません。
実務経験要件
児童発達支援管理責任者となるための実務経験とは、児童(障がい児に限りません)又は障がい者等が利用する施設で相談支援や直接支援等の業務を5~8年以上経験していることが求められます。
どのような施設でどのような経験が実務経験として認められるのかについては、下記画像(出典:大阪府ホームページ)をクリックしてご確認ください。
なお、ここでいう1年の実務経験は、業務に従事した期間が1年以上で、実際に従事した日数が180日以上のことをいいます。
つまり、実務経験5年とは、期間が5年以上で従事日数が900日以上が必要とされます。
また、上記実務経験を証明するためには、勤務していた法人の代表者から所定の実務経験証明書への押印が必要となります。
研修修了要件
令和4年度から、児童発達支援管理責任者となるためには、サービス管理責任者等基礎研修と相談支援従事者初任者研修の基礎研修を修了した後、2年間の相談支援業務又は直接支援業務の実務経験を積んだ後、実践研修を受講しなければいけなくなりました。
令和4年度時点で基礎研修を修了されていない方にが児童発達支援管理責任者となるためには、基礎研修終了後3年程度は必要とされます(ただし、基礎研修終了後は2人目の児童発達支援管理責任者としては配置可能です)。
ただし、下記のとおり、令和3年度以前に所定の研修を修了されている方については、経過措置として、みなし配置できることとなっています。
令和元年4月1日からの児童発達支援管理責任者等の見直しについては、こちら↓の厚生労働省の資料(出典:平成30年3月14日実施:厚生労働省障害福祉関係主管課長会議資料)もご確認ください。
基礎研修(サービス管理責任者等基礎研修及び相談支援従事者初任者研修)
基礎研修とは、サービス管理責任者等基礎研修と相談支援従事者初任者研修(2日過程)の2つ研修のことをいいます。
大阪府では上記研修は、令和4年4月1日現在、大阪府社会福祉事業団、大阪府障害者福祉事業団、大阪府地域福祉推進財団で実施されております。
また、受講にあたっては所定の実務経験(児童発達支援管理責任者として必要な実務経験より2年短い期間)が必要となります。
基礎研修終了後実践研修を修了するまでに、2年間は実務経験を積まないといけないことを考えると、基礎研修受講に必要な実務経験を積んだら、速やかに基礎講習を受講されることをお勧めします。
日程や募集人数が決まっていますので、早めに予約をいれるようにしてください。
>> 基礎研修の日程、必要な実務経験、予約方法等についてはこちらをご確認ください。
実践研修(受講要件)
実践研修は、実践研修受講開始日前の5年間に通算2年以上の相談支援又は直接支援の業務に従事した後、申し込みが可能となります。
令和4年度以降の基礎研修修了者は、この実践研修を修了していなければ、1人目の児童発達支援管理責任者として配置することはできません。
みなし配置されている方が、経過措置期間内に実践研修を受講できない場合は、以降、児童発達支援管理責任者として配置できませんのでご注意ください。
>> 実践研修の日程、予約方法等についてはこちらをご確認ください。
児童発達支援管理責任者のみなし配置
児童発達支援管理責任者の研修制度は何度か制度改正が行われており、平成30年度以前と令和元年度~令和3年度、令和4年度以降と異なる
平成30年度までに旧体系の研修を修了している方
令和6年3月31日までは、児童発達支援管理責任者として配置できます。
ただし、その間に更新研修を修了しなければ、令和6年4月1日以降は配置できません。
なお、児童発達支援管理責任者の実務経験を満たしていれば、どの分野でも配置可能です。
令和元年度から令和3年度までに基礎研修を修了している方
実践研修を修了していなくても、基礎研修修了後3年間は児童発達支援管理責任者として配置できます。
令和元年4月1日からの児童発達支援管理責任者等の見直しにおける緩和措置については、こちら↓の厚生労働省の資料(出典:平成30年3月14日実施:厚生労働省障害福祉関係主管課長会議資料)もご確認ください。
更新研修
更新研修は、実践研修の修了年度の翌年度から5年間の間に1度ごとに受講が必要な研修です。
更新研修の受講要件としては、①過去5年以内に2年以上の児童発達支援管理責任者等の実務経験がある又は②現に児童発達支援管理責任者として従事していることが必要とされています。
みなし配置されている方が、令和6年3月31日までに更新研修を受講できない場合は、以降、児童発達支援管理責任者として配置できませんのでご注意ください。
なお、更新研修を修了できなかった場合は、受講期限の年度末(3月31日)に実践研修の修了証書が失効するため、実践研修を再度修了することになります。
つまり、受講期限の翌年度より、サービス管理責任者として配置できなくなります。
>> 更新研修の日程、予約方法等についてはこちらをご確認ください。
児童発達支援管理責任者がいなくなるとどうなるのか?
やむを得ない事由による欠如に該当するかどうかを確認
児童発達支援管理責任者欠如減算
個別支援計画未作成減算
放課後等デイサービスの開業をご検討の方へ
放課後等デイサービスの開設にあたっては、事業計画の策定、物件の選定、人員の確保、運営に必要なものの手配等、多くの作業が発生します。
指定申請に必要な書類も多く、なかなか手続き前に進まない事業所様も多くいらっしゃるようです。
また、運営にあたっては、障害者総合支援法や厚生労働省からの解釈通知の趣旨や内容を正確に理解しておく必要があります。
幣事務所では、放課後等デイサービス開設希望の事業所様のための開設・運営のサポートを行っております。
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