就労継続支援(A型・B型)事業を開設するためには、次の人員を配置しなければなりません。(職種の具体的な説明は下記に記載)
なお、指定基準の考え方は指定権者により異なる場合がありますので、必ず事前に事業所所在地を管轄する指定権者にご確認ください。
>> 就労継続支援(A型・B型)事業の設備基準についてはこちら
>> 就労継続支援(A型・B型)事業の運営基準についてはこちら
職種 | 主な職務内容 | 事業所の配置要件 |
管理者 | 従業者、業務、その他の管理を一元的に行う | 専ら当該業務に従事する方を1人配置(業務に支障がない場合、他職種との兼務、同一敷地内の他事業所の管理者等と兼務が可能) |
〇管理者の資格要件 次いずれかを満たす方 ①社会福祉主事資格要件に該当する方 (社会福祉士、精神保健福祉士等も同等) ②社会福祉事業に2年以上従事した経験のある方 ③社会福祉施設長認定講習を修了した方 ④企業経営を経験した方(概ね1年以上) | ||
サービス管理責任者 | ・アセスメント及び個別支援計画作成やモニタリングの実施 | 〇利用者数60人以上 →1人以上 〇利用者数61人以上 →1人+利用者数が60を超えて40又はその端数を増すごとに1人増 少なくとも1人は専任かつ常勤の方であること サービス提供に支障がなければ、管理者との兼務は可能です。 資格要件:研修の受講と実務経験が必要となります。 |
>> サービス管理管理者の要件はこちら | ||
従業者(職業指導員及び生活支援員) | 職業指導員:障がいのある方が社会生活できるよう必要な訓練や技術指導を行う。 | 総数:常勤換算で、利用者数を10で除して得た数 |
常勤・専従・常勤換算
常勤・非常勤
常勤とは、各事業所で定められている常勤の従業者が勤務すべき時間数に達していることをいいます。
ただし、週32時間を下回る場合は、週32時間となります。
専従・専ら従事する・専ら提供に当たる
原則として、サービス提供時間帯を通じて指定障がい福祉サービス等以外の職務に従事していないことをいいます。
同時間帯に、他の職務にも従事する場合は兼務となります。
常勤換算方法
常勤換算方法とは、事業所の勤務延べ時間数を、常勤の従業者が勤務すべき時間数で除することにより、事業所の従業者の員数を常勤の従業員の員数に換算する方式のことをいいます。
・20時間の従業者は、0.5人
・25時間の従業者は、0.6人
(小数点第2位以下は切捨て)
・40時間の従業者は、1.0人
管理者
管理者は、事業所の従業員及び業務の管理その他の管理を一元的に行います。
専ら当該事業所の職務に従事するもので1名の配置が必要です。
利用者の支援に支障がなければ、①当該事業所の他の職務、②他の事業所の職務、のいずれかとの兼務が可能となっています。
就労継続支援(A型・B型)事業の管理者となるには、次のいずれかの要件が必要となります。
①社会福祉主事資格要件に該当する方
(社会福祉士、精神保健福祉士を含む)
②社会福祉事業に2年以上従事した経験のある方
③社会福祉施設長認定講習会を終了した方
④企業を経営した経験(概ね1年以上)のある方
また、管理者には次のような役割が求められています。
・就労継続支援(A型・B型)事業の運営状況の全体を把握し、事業を円滑に進めること。
・サービス管理責任者及び従業者の意識形成や効率的な配置
・地域の関係機関、団体との連携
・事業所が提供する就労継続支援事業A型・B型事業の質の評価及び改善を図ること
サービス管理責任者
サービス管理責任者は、主に次のようなことを行います。
・個別支援計画の作成
・従業者に対する技術指導等のサービス内容の管理等
・他のサービスや関係機関との連絡調整 等
サービス管理責任者研修制度が平成31年4月から見直され、5年ごとに更新研修の受講が必要となりました。
また、サービス管理責任者として届け出るにあたっては、一定の実務経験を満たした上で、相談支援従事者初任者研修とサービス管理者責任者等基礎講習を受講し、令和3年度から実施のサービス管理者等実践研修を終了していることが条件となります。
【平成30年3月14日実施:厚生労働省障害福祉関係主管課長会議資料】
>> サービス管理責任者の研修見直しに伴う経過措置についてはこちら(pdf)
>> サービス管理責任者になるための要件についてはこちら
ただし、経過措置により旧体系の研修受講済みの方については、施工後5年間は更新研修未受講でも業務が可能です。
なお、サービス管理責任者は、管理者と兼務することができます。
サービス管理責任者の配置基準は次の通りです。
〇利用者数60人以上 |
また、サービス管理責任者が退職し、一時的にサービス管理責任者が不在となる場合は、速やかに指定行政庁へ届け出なければなりません。
この場合、個別支援計画未作成減算、サービス管理責任者欠如減算の対象となります。
利用者数が100人の場合
サービス管理責任者2人の配置が必要
(うち1人は常勤、1人は非常勤でも可)
利用者数が105人の場合
サービス管理責任者3人の配置が必要
(うち1人は常勤、2人は非常勤でも可)
利用者数は、原則として前年度の平均利用者数となります。
また、新規・新設・増床の場合は、利用定員の90%で算定します。
配置すべき従業者
従業者とは、就労継続支援(A型・B型)計画に基づき、利用者の心身の状況に応じて、適切な技術を持って支援を行う職員のことをいいます。
就労継続支援(A型・B型)事業の従業者として配置できるのは、人員基準上最低従業者については、職業指導員、生活支援員となります。
人員基準上必要となる最低従業者数は、利用者数を10で除して得た数(常勤換算)
なお、従業者ごとの数は、
職業指導員が1人以上、
生活支援員が1人以上が必要です。
(うち1人以上は常勤)
利用者数が30名の場合
・管理者1人
・サービス管理責任者1人(常勤)
・職業指導員と生活支援員を合計して、常勤換算で3.0人以上(内1人以上は常勤)
利用者数は、原則として前年度の平均利用者数となります。
また、新規・新設・増床の場合は、利用定員の90%で算定します。
職業指導員
職業指導員は、障がいのある方が社会生活できるよう必要な訓練や技術指導を行います。
一般的には、障がいのある方の希望や適性に合わせて、パソコン、印刷、木工やの園芸などの技術を指導・援助するなど、職業上の技術を習得させる訓練・指導を行います。
「職業指導員」という資格は存在せず、法律上の指定基準では資格要件はありません。
生活支援員
生活支援員とは、障がい者施設などで日常生活上の支援や身体機能・生活能力の向上に向けた支援や創作・生産活動をサポートする方のことをいいます。
「生活支援員」という資格は存在せず、法律上の指定基準では資格要件はありません。
障がい者施設では、「療養介護」、「生活介護」、「短期入所」、「施設入所支援」、「自立訓練」、「就労移行支援」、「就労継続支援(A型・B型)」、「就労定着支援」、「共同生活援助」等で配置が求められています。
協力医療機関との連携について
就労継続支援(A型・B型)事業者は、利用者の病状の急変等に迅速に対応するため、予め、協力医療機関を定めておかなければなりません。
協力医療機関について具体的な取り決めはありませんが、概ね20分程度の距離圏内で、できれば内科が診療科目に含まれるお医者さんを探してください。
なお、指定申請時には、下記書類が必要となります。
・協力医療機関との協定書
協定書を取り交わすことに難色を示されるお医者さんもいらっしゃいますが、事業の内容や協定書の目的を十分に説明をして理解して頂く努力が必要となります。
協定書の雛形についてはWEB上にございますが、その使用には内容に十分ご注意ください。
弊事務所でご依頼を頂いたお客様につきましては、上記協定書は幣事務所でご用意させて頂きます。(但し、協定書の取付けは、基本的にはお客様ご自身に行って頂く必要がございます。)
>> 就労継続支援A型・B型事業の設備基準についてはこちら
>> 就労継続支援A型・B型事業の運営基準についてはこちら
就労継続支援(A型・B型)事業の開設をご検討の方へ
就労継続支援(A型・B型)事業の開設にあたっては、事業計画の策定、物件の選定、人員の確保、運営に必要なものの手配等、多くの作業が発生します。
指定申請に必要な書類も多く、なかなか手続き前に進まない事業所様も多くいらっしゃるようです。
また、運営にあたっては、障害者総合支援法や厚生労働省からの解釈通知の趣旨や内容を正確に理解しておく必要があります。
幣事務所では、就労継続支援A型・B型事業所の開設希望の事業所様のための開設・運営サポートを行っております。
就労継続支援A型・B型事業所の開業・運営に関してお悩みの方は、お気軽に弊事務所へお問い合わせください。
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